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まぶたが重い?眼瞼下垂セルフチェックと受診目安

最近、「まぶたが重くて目が開けにくい」「夕方になると視界がぼやける」「人から眠そうに見えると言われる」――そんなお悩みはありませんか? それは単なる疲れ目や加齢のサインではなく、「眼瞼下垂(がんけんかすい)」の可能性があります。

眼瞼下垂とは、まぶたを引き上げる筋肉が弱まったり腱膜が緩んだりすることで、まぶたが下がってしまう状態をいいます。放置すると、視界が狭くなったり、頭痛・肩こり・眼精疲労など全身に影響が出ることも少なくありません。実際、日本形成外科学会の報告では、60代以上の約3割に軽度の眼瞼下垂が見られるとされています。つまり、多くの方にとって身近な症状なのです。

しかし「自分が眼瞼下垂なのかどうか」を判断するのは難しいもの。美容目的のまぶたのたるみや、単なる疲れ目と勘違いされるケースも多く見られます。そこで役立つのが「セルフチェック」です。鏡を見ながら黒目の見え方や二重幅を確認したり、額にシワが寄っていないか観察することで、ご自身でもある程度の判断が可能です。さらに、瞳孔からまぶたまでの距離(MRD)を測ると、医学的な基準に近いチェックもできます。

この記事では、

  • 眼瞼下垂の正しいセルフチェック方法
  • 軽度・中等度・重度の違いと診断の目安

をわかりやすく解説します。

「目が小さくなった気がする」「アイメイクが映えない」「夕方になると見づらい」――もし思い当たる症状があれば、ぜひこの記事を読み進めてください。放置せず早めに気づくことで、見た目だけでなく生活の質も大きく改善できるかもしれません。

 

眼瞼下垂 簡単セルフ診断

  1. 鏡を見ながらできる見た目チェックポイント

    鏡を使って「黒目がしっかり見えているか」「左右差がないか」「眉や額に力が入っていないか」をチェックすることで、眼瞼下垂の可能性を簡易的に確認できます。

眼瞼下垂では、まぶたが黒目の上部にかぶさっていたり、両目の開きに左右差が生じたりします。また、まぶたを無意識に持ち上げようとして、額にシワが寄ることも特徴です。

以下のポイントを鏡で確認しましょう:

  • まぶたが黒目にかかっていないか
  • 目の開きに左右差があるか
  • 額や眉に力を入れていないか

違和感があれば眼科での診察をおすすめします。

  1. 二重幅の変化・黒目の見え方のチェック

    「昔より二重幅が狭くなった」「黒目の露出が減った」と感じる場合、それは眼瞼下垂のサインかもしれません。

眼瞼下垂が進行すると、まぶたが下がることで二重のラインが隠れ、腫れぼったい印象に。結果的に「眠そう」「老けた」印象にもつながります。

「目が小さくなった」「アイメイクが決まらない」といった美容面の違和感も、眼瞼下垂の兆候。日常的な観察が重要です。

  1. まぶたの開けにくさ・目の疲れなどの自覚症状

夕方になると「まぶたが重い」「目が疲れる」と感じるのは、眼瞼下垂の典型的な自覚症状の一つです。

挙筋(上まぶたを持ち上げる筋肉)が弱ると、常に力を入れて目を開けることになり、眼精疲労や頭痛の原因になります。日本眼科学会もこれを診断基準のひとつに挙げています

自覚症状は以下のような形で現れます:

  • 目の奥が疲れる
  • 頭痛や肩こりが慢性化している
  • 眠そうに見られることが多い

思い当たる方は、早めのセルフチェックを。

  1. MRD(瞳孔とまぶたの距離)での簡易計測方法

    「定規」や「スマホのカメラ」を使って、自宅でMRD(Marginal Reflex Distance)を目安にチェックすることが可能です。

MRD1(瞳孔から上まぶたまでの垂直距離)が2.0mm未満だと眼瞼下垂の疑いがあるとされています。これは診断の客観的基準として多くの医師が用います。

簡易チェック方法:

  1. 正面を向いてリラックスした状態で鏡を見る
  2. スマホカメラで顔の正面写真(フラッシュあり)を撮影
  3. 瞳孔中心(フラッシュで光っている黒目の中心)〜上まぶた(まつ毛の付け根)の距離を計測=『MRD1』
  4. MRD1が2mm未満であれば要受診

自宅でのMRDチェックは簡単で有効ですが、あくまで目安。正式な診断は医療機関で受けましょう。

チェック時に注意すべきポイントとセルフチェックの限界
セルフチェックは便利ですが、誤診や見落としのリスクがあるため、気になる症状があれば早めに専門医を受診しましょう。

  • 左右差があっても正常範囲のこともある
  • 眼瞼下垂ではなく、別の眼科的・神経的疾患の可能性も
  • 日本形成外科学会でも「自己判断は避け、診察を受けることが重要」としています

自己判断で「疲れ目」と考えていた40代男性が、実は「眼瞼下垂+緑内障」を併発していたケースもあります。

セルフチェックはあくまで“きっかけ”。
違和感が続く場合は、眼科での診察が安全です。

 

おまけ:重症度と診断の目安

  1. 軽度・中等度・重度の判断基準とは?

    眼瞼下垂の重症度は「MRD値」や「視界への影響度」で判断され、手術適応の有無にも直結します。

以下のように分類されます:

重症度MRDの目安症状の特徴
軽度2.0mm前後見た目の違和感・疲れやすさ
中等度1.0mm前後明らかな開瞼困難、視野障害
重度0mm以下黒目がほぼ隠れる、生活支障大

MRD値と生活支障の有無が、重症度の判断と治療方針のカギです。明らかな視野障害があれば保険適用手術も検討されます。

  1. 生活に支障をきたすサインとその具体例

    「視界が狭い」「頭痛がつらい」「人に眠そうと言われる」などは、すでに日常生活に支障が出ているサインです。
  • 頭痛や肩こりは、額の筋肉で無理に目を開けることによる代償反応
  • 保険診療においても、日常生活支障がある場合は手術対象

下記のような症状が出ていたら、生活への影響が出ているサイン:

  • 視界が狭い/物が見えにくい
  • 頭痛・肩こりが慢性的
  • 額に深いシワができた

早期診断・治療が大切です。

  1. 専門医に相談すべきタイミング

    セルフチェックや日常で違和感を感じた時点で、できるだけ早く専門医に相談することが望ましいです。
  • 軽症であっても放置すると進行する可能性あり
  • 見た目だけでなく、視力・健康にも影響する可能性がある
  • 日本眼科学会でも「見た目に加えて視野評価が重要」と明記されています

    「まだ大丈夫」と我慢せず、早めの相談が結果的に治療の負担を軽くします。

    違和感を感じたら、受診のタイミングです。

✅ 特に重要なポイント

  • 眼瞼下垂は視界障害や頭痛・肩こりの原因になる
  • セルフチェックは「黒目の見え方」「額のシワ」「目の疲れ」
  • MRD(瞳孔〜まぶたの距離)が2mm未満は要注意
  • 日常生活に支障があれば保険診療での手術対象
  • 放置せず、違和感を感じた時点で早めに受診することが重要

 

よくある質問 Q&A

Q1. 自分で眼瞼下垂かどうか見分ける方法はありますか?
A. 鏡を見て「黒目が隠れていないか」「左右差があるか」「額に力が入っていないか」を確認しましょう。また、瞳孔とまぶたの距離(MRD)が2mm未満の場合は要注意です。

Q2. 眼瞼下垂は放置しても大丈夫ですか?
A. 放置すると視界が狭くなり、頭痛・肩こり・眼精疲労の原因になります。軽度でも進行する場合があるため、違和感を感じたら早めに眼科や形成外科を受診しましょう。

Q3. 治療は必ず手術が必要ですか?
A. 軽症なら生活改善やアイケアで様子を見ることも可能です。ただし、視界への影響が強い場合は手術が有効で、保険適用となるケースもあります。

筆者情報

大阪Melia眼科まぶたのクリニック:院長 浅井 智子

専門:眼形成・逆まつ毛・眼瞼下垂

資格:眼科専門医(日本眼科学会認定)医学博士(大阪大学)

会員:日本眼形成再建外科学会会員日本眼科学会会員

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