Trichiasis

逆さまつげ

もしこんな症状があったらご相談ください

逆さまつげは目に何も症状がなければ、そのまま放置しておいてかまいません。 しかし、目がゴロゴロする、涙や目やにが増える、目が充血する、まぶしく感じるといった症状が出たら、結膜炎や角膜炎を起こしている可能性があります。 さらに、角膜が何度も傷つくと、白濁して視力が落ちることもあるので、注意が必要です。

術前

逆さまつ毛 症例1 術前写真

術後

逆さまつ毛 症例1 術後写真

いろいろな手術方法

Hotz変法

まつ毛が眼球側に向いているのを、外側に向ける手術です。まつ毛から数ミリ離れた部分で皮膚を切開し、まつ毛が生えている部分の皮膚と筋肉を、眼球から離れた位置に縫い付けて外側に向けます。 重症の逆さまつ毛の方は、まつ毛の周りの皮膚や筋肉が多すぎたり、まつ毛の根本が眼球に近すぎたりするため、過剰な皮膚や筋肉を切除したり、まつ毛の根本に切り込みを入れる必要があることがあります

こんな方におすすめ

幼い頃から逆さまつげと診断されている方
逆さまつげで眼球に傷ができて光が眩しい
異物感や痛みがある

症例

術前

逆さまつ毛 下 術前写真

術後

逆さまつ毛 下 術後写真

リスクや副作用

腫れ、術後出血、再発、再手術

縫合法(埋没法)

糸を縫い込むためのごく小さな穴を皮膚に数箇所あけて、皮膚からまぶたの裏の筋肉や結膜に糸を数カ所縫合し、埋め込みます。

こんな方におすすめ

ご高齢の方で、短時間で手術を済ませたい方
逆さまつげで眼球に傷ができて光が眩しい
異物感、痛み
涙目になる

症例

術前

逆さまつ毛 下 術前写真 高齢

術後

逆さまつ毛 下 術後写真 高齢 埋没法

リスクや副作用

腫れ、内出血、再手術、再発

眼瞼下制筋前転術

下まぶたの睫毛だけが眼球に当たっているのではなく、まぶたの皮膚ごと眼球の方にグルンと巻き込まれてしまうタイプの逆さまつげの手術です。下まぶたの筋肉や靭帯・腱膜の緩み、あるいは組織の引きつれを矯正して、まぶたが眼球の方に巻きこまれないように補強した上で、まつ毛の根本を外側に向けます。

こんな方におすすめ

加齢とともに逆さまつげが出てきた
眼球の傷 光が眩しい、涙が出る、目やにが出る
ゴロゴロする、ちくちくする、目が充血する
目頭が痒い
再発しにくい術式でしっかりと治したい方

症例

術前

逆さまつ毛 下 術前写真 下制筋前転術

術後

逆さまつ毛 下 術後写真 下制筋前転術

リスクや副作用

腫れ、内出血、再手術、再発

毛根切除術

まつ毛が眼球にかなり近い位置から生えていて目に当たっている場合、まつ毛の生える元となっている毛根自体を切除して同じ部位にまつ毛が生えないようにします。

こんな方におすすめ

少量の逆さまつげでお困りの方
逆さまつげで眼球に傷ができて光が眩しい
異物感、痛み、涙目になる

リスクや副作用

再発、再手術、傷跡が残る

内眥形成術(目頭切開)

アジア人に多く見られる、目頭にある蒙古襞(もうこひだ)を軽減させる手術です。上下のまぶたのまつ毛が、蒙古ひだの裏に当たって異物感や痒みなどの症状が出たり、上下のまぶたの皮膚を眼球側に引っ張って、上まぶた・下まぶたの逆さまつげの手術をそれぞれ行っても目頭がわの逆さまつ毛が十分に改善しない原因になります。 また、美容の面でこの手術をお考えの方は、蒙古襞を少なくすることで、襞で隠れていた内側の目の形が現れるので、目の内側の幅が広がってシャープな大人びた印象の目になります。

逆さまつ毛 内眥形成術(目頭切開) 手術方法

こんな方におすすめ

逆さまつげで上下のまぶたの手術をしても改善しなかった
目頭に痒みや不快感を感じる

リスクや副作用

腫れ、内出血、微妙な左右非対称、傷跡

手術を受けた後

術後の顔貌

術前には、異物感からしかめ面のような表情になっていますが、これがなくなります。

術前

逆さまつ毛 症例2 術前写真

術後

逆さまつ毛 症例2 術後写真

手術後の回復

手術直後の創部は目立ちます。手術から、3か月から6か月で周囲と馴染んできます。

手術後の注意点

  • 直後から、創部を出来る限り冷やしてください。しっかり冷やすことで痛み、腫れを防止することができます。
  • 術翌日から、洗髪、洗顔は可能です。創部を綺麗に保ちましょう。
  • 運動は3日後より可能です。
  • 眼軟膏は約1週間使用します。この間は、常に創部に塗っておくようにしてください。このため、化粧は約1週間後から可能です。

再発の可能性

  • 睫毛の向きは、手術直後にかなり下を向きますが、徐々に戻ってきます。
  • 人間のからだは元の形に戻ろうとするため、再発する可能性があります。
  • 再発の可能性は5%程度です。
  • 再発した場合には、再手術を行います。

FAQ

Q. 普段、痛くてまつ毛を抜いていますが、抜いてもいいですか?
A. 診察や手術の時になるべくまつ毛が生えそろった自然な状態を見せていただく方が手術の精度が上がります。 まつ毛が生え変わって出てくるのに2〜3ヶ月はかかりますので、できれば抜かないでいただく方が良いでしょう。 ですが、抜かないと痛くてたまらない、という場合は、眼軟膏や点眼の処方で改善する可能性もありますので、症状がお辛い場合は、最近抜いてしまった、という場合でもお早めに受診なさって下さい。
Q. つけまつ毛や、エクステンション、まつ毛パーマをしていますがそのままでいいですか?
A. 目に当たっているまつ毛の生え方を、顕微鏡で細かく観察して原因を調べますので、診察及び手術の前1ヶ月は、お控え下さい。現状、パーマやエクステンションが残っておられても、まずは状況をお見せいただくことも大切ですので、お気軽に受診なさって下さい。
Q. 手術はどれくらいの時間がかかりますか?
A. 局所麻酔で片眼15-30分で手術が終了です。 (修正手術では30分以上かかることもあります。)
Q. 抜糸までの期間は?
A. 1〜2週間程度で抜糸いたします。ご来院が難しい方には、目立ちにくく溶ける糸での縫合もご相談いたしますので、必ずしも抜糸は必要ではありません。
Q. 何回くらい通院の必要がありますか?
A. 逆さまつ毛の手術後の最初の検診は通常1週間後です。あとは3ヶ月後と半年後に検診して問題なければ終了です。
Q. 仕事をどれくらい休む必要がありますか?
A. 平均的な腫れは2週間程度ですが、職場や学校での人目や、埃っぽさなど衛生面で気になる点がなければ翌日よりフチの太い眼鏡でカバーして復帰可能です。 3日間程度は創部からの出血や腫れはかなり目立つものと覚悟しておいていただく方が良いでしょう。
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